古典で読むだけじゃもったいない!味わってほしい「現代短歌」の世界

なるせ

突然ですが!現代短歌って聞いたことありますか?

「短歌ってあれでしょ?ん?5・7・5・7・7だっけ?5・7・5だっけ?」

「季語が必要なのは俳句だっけ?」

「百人一首のやつでしょ?学校の古典でやったよ」

「今やってる人なんていないでしょ?」

「なんかよくわかんなさそう」

現代短歌へのイメージを聞くと、こんな反応が返ってきます。

でも!!実際は違うんです!!

5・7・5・7・7の31文字に詰められた31文字じゃ詰め込み切れない感動や感情をぜひ味わってほしい…!

この記事を通して、現代短歌の魅力たくさんお伝えできればと思います!

 

短歌とは…

まず、改めて短歌とは5・7・5・7・7のリズムを定型とした、定型詩と呼ばれるものです。

ルールはこれだけ。31文字であれば俳句のように季語を入れなければならないということもありません。

5・7・5・7・7のリズムもテンプレートのようなもので、あえて崩している歌もあります。

31文字を前後している歌もあります。

口調も現在では口語短歌が広まっているので、古典で習う文語を覚える必要もありません。

こうやって聞くとすごくゆるーいものに感じてきませんか?

31文字という柔らかいワイヤーで日常の一部を切り取るものそれが短歌だと私は思っています!

 

日常を切り取るって?

短歌はどんなことをテーマにしているのでしょうか!

短歌でテーマにされる題材はなんでもです!

恋のこと、友達のこと、家族のこと、地元のこと、食べたご飯のこと、忘れたくないこと、びっくりしたこと、妄想したこと、言えなかったこと…

なんでも題材にして短歌にできます。

短歌で日記をつけることだってできちゃいます!

 

歌人ってどこにいるの?

短歌を作る人を「歌人(かじん)」と呼びます。現代の歌人はどこで活動しているのでしょうか?

まずは、本を出版している歌人。

それから、短歌結社。

そのほかにもこのネット社会ですので、Twitterのハッシュタグ#tankaや短歌投稿サイト、うたの日などがあります。

毎日様々な人から多くの投稿がされるので、あなたの身近な人や、電車で隣になった人、今目があった人…意外なところに歌人は隠れているかもしれません。

 

作品が知りたい!

現代短歌ってのがあるのはわかった。けど、作品をみなければイメージが沸かない!

たしかにその通り!

Twitterで#tankaを調べるもよし、投稿サイトを見るもよしだけど、やっぱり出版されているプロの作品に触れたい!という方には、桜前線開架宣言という本をおすすめします!

この本は、1970年以降に生まれた現代の歌人さんたち40名を集めたアンソロジーになっていて、作品世界とプロフィールの紹介もついています。

歌人豪華詰め合わせお試しパックです!

私はこの本が大好きで、この本を読んでハマった歌人さんが何人もいます。

まずは桜前線開架宣言で現代短歌というものがどういうものなのか、現代短歌を作る歌人やその作品にはどういったものがあるのか知っていって、お気に入りを探してみるというのをぜひやってみてほしいです!

なんだか、新しいチーズやお酒をおすすめするのと似ている感覚ですね(笑)

 

では、せっかくなので私からもおすすめの短歌をいくつか紹介したいと思います!

先ほどの桜前線開架宣言に載っていない歌人さんも紹介します!

本当に私が大好きな短歌と、どこが好きなのかも語らせていただきたいと思います。

 

 

今わたし無敵なんですこのあいだもらった星のピアスをつけて

ちるとしふと/千原こはぎ

 

『ちるとしふと』はデザイナー・イラストレーターとしても活躍される、千原こはぎさんの歌集です。この歌集には、1人の女性の日常がたくさん詰まっていて、一人暮らしに寂しくなって、でも少し慣れていって、仕事をして、恋をして、上手くいかなくて、落ち込んで、またお仕事をして、新しい恋をして、幸せになって…

そんな等身大の女性が1人本の中にいるのが、読んでいて楽しく、読み終えたときにはなんだかカフェで楽しくおしゃべりしたような気持ちになりました!

表紙や挿絵もすべて、こはぎさんが描かれたものなのですが、そのイラストにぴったりな可愛い短歌で、ほっこりしたり、切なくなったりたくさん共感できました…!

少女漫画みたいに楽しめるところがとっても大好きです。

 

 

そういえばいろいろ捨ててあきらめて私を生んでくれてありがとう

つむじ風、ここにあります/木下龍也

 

木下龍也さんは、現代短歌の世界の中で最も活躍されている方の1人です。

創作だけでなく、講師として新人育成にも力を入れています。

そんな木下さんの短歌はやはり特別で、圧倒されるようなパワーを感じます。

その中でも特にパワーを感じたのがこの短歌で、上の句(5・7・5)に入るバックボーンが私たちそれぞれがもっているお母さんに対する感情に形を変えてフィットしてくれて、下の句(7・7)の「ありがとう」へとつながるのが、親子の一言じゃ語りきれないはずの苦労をきれいにまとめていて心を撃たれてしまいました。

木下さんは、こういった感情を動かす短歌ももちろん素敵なのですが、ユニークなものや死をテーマにしたものまで様々なものがあり、まさに「天才」の名に恥じない方だなと思っています。

 

 

喜んでほしくて食べた泥だんごなのに子供らみんな泣き出す

平和園に帰ろうよ/小坂井大輔

 

え!?ってなりませんか?この短歌(笑)

これ実話らしいです。なんで知ってるかって、ご本人から伺いました!

この本の著者、小坂井さんは名古屋にある平和園という中華料理屋の店主をしています。

歌集を読んで、小坂井さんの作るチャーハン食べたい!となった私は名古屋まで高速バスで向かいました。

チャーハン食べて「応援してます」くらい言えたらいいなと思っていたら、厨房からわざわざ出てきてくださって、お話をしてくださりました!

その時に「どんなときにこんなインパクトのある短歌が思いつくんですか?」と伺ったら「実話です。ちょっとですよ、ちょっと(笑)」と返してくださりました。

そんなエピソードも含めてこの歌のユニークさと、小坂井さんのあったかさがとても好きです!

 

 

焼き鮭の皮を食べる派だったのかパリパリパリパリきみはパリパリ

恋人不死身説/谷川電話

 

最後にこの短歌を紹介します。

このリズムがいいですよね。短歌って歌だってことを思い出させてくれる。

短歌って難しそうとか、堅苦しいものだとか、頭がよくないと理解できない…とかそういうイメージ全部拭い去ってくれそうな一首です!

 

以上が私からの紹介です。

 

さいごに…

短歌って、作品を見ることを読むといいますが、作ることも詠むといいます。

なので、見ていると作りたくなってくるんですよね。

この記事を読んだあなたなりの31文字のワイヤーで、日常を切り取ってみるのも面白いかもしれません!

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この"好き"を書いてる人

なるせ

読書が好きです!特に短歌が大好きです♪

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