まるで逆さま!アフリカの巨木『バオバブの木』

すくれ

バオバブって?

『バオバブ』という名を耳にしたことがありますか?呪文ではありません、とある木の名前です。

悪魔が根っこから引っこ抜いて逆さまに突っ込んだ

という言われがある、とてもユニークな形をした木です。

残念ながら日本で野生のバオバブを見つけることはできないのですが、この木の独特のシルエットと愛嬌、その抜群の存在感に魅せられた私が『バオバブ』を全日本人に向けてPRします!!!

 

バオバブの生育地

日本でこの木を見ることができない理由は、バオバブの生育地がサバンナに限られるからです。サバンナ?つまりどこ?という疑問に答えると、まずはアフリカ大陸です。バオバブはアフリカの広大な大地に深く根を張り、どっしりと佇んでいます。太い幹に貯水能力があるため、サバンナという厳しい環境でも力強く生き抜くことができるのです。

アフリカの他にオーストラリア大陸にも生育していますが、種類も数もアフリカには及びません。

本場のバオバブを拝むのであれば、アフリカ一択です!目を引く奇妙なシルエットの巨木を見つけたらそれがバオバブで間違いないですよ!

 

バオバブの種類

ユニークな見た目、根っこから引っこ抜いて逆さまに突っ込んだような形状の木と紹介しましたが、実はバオバブにはいくつかの種類が存在します。アフリカ大陸の東側に浮かぶマダガスカル島に原生種が6種類、アフリカ大陸本土に2種類、オーストラリア大陸に1~2種類あり、その種ごとに見た目も少し異なります。とはいえどのバオバブも独特のルックスを持っていることに変わりはありません。

想像を絶する太さの幹を持ちどっしりと構えたバオバブ、つるっと丸っこい形をしたかわいげのあるバオバブ、天に向かってにょきにょきと伸びたスタイル抜群のバオバブ、正に悪魔がひっくり返したという言われのごとく枝を四方八方にワイルドに広げたバオバブなど、実に様々な見た目をしています。

それぞれが個性を最大限に主張して生きる姿はとても愛嬌があり、まるで人類のようです。その証拠に、アフリカには固有の名前を持つバオバブも存在しているんですよ!

ジンバブエの『パンケ』
ナミビアの『グルートブーム』
ボツワナの『チャップマンバオバブ』
南アフリカの『サンランドバオバブ』

名前を持つ唯一無二のバオバブたちです。

バオバブには年輪がなく厳密な樹齢を知ることはできませんが、推定樹齢2000年を超す個体もあります。サバンナで2000年以上を生きぬく生命力、豊かな個性、固有の名前を持つ木、こんなに興味深い木が他にあるでしょうか?

 

バオバブの用途

バオバブの木は、ただそこに生えて(映えて)いるだけではありません!様々な用途があり、大昔からその地に住む人々を助け、生活を潤してくれています。

果実

果実は食用として重宝されています。ビタミンC、カルシウムを含む貴重な栄養源であり、スーパーフルーツとして親しまれています。カラフルに色付けされたバオバブの実は子供たちのおやつとしても大人気です。

種子

種からは豊富な栄養素を含んだオイルを抽出することができます。中でも多く含まれる栄養素はオレイン酸、リノレン酸といった脂肪酸と種々のビタミンです。オイルなので調理の際に簡単に取り入れることができます。

また、高い保湿力を持つことでも知られ、皮膚に塗布する目的でも使われます。皮膚を保護する働きに加え、抜け毛を防止する効果もあります。

葉はそのまま野菜として食すか、細かく砕いてパウダー状にしたものをスパイスとして調理の際に使用します。パウダー状にしたバオバブの粉は抹茶のような見た目です。スープに加えるとあら不思議、とろみを出すことができます。

樹皮

その他多くの木もそうであるように、樹皮を砕いて煎じることで生薬として使います。バオバブの樹脂は主に解熱剤として使われますが、頻尿や喘息に対しても効果があります。

また、樹皮をはいで建築物の屋根材としたり、繊維で紐やロープを作って生活の中で活用しています。

存在

存在そのものが目印、絶好の待ち合わせポイントになります!アフリカではバオバブが荒野にぽつんと一本生えていることも珍しくありません。固有の名を持つバオバブはもちろんのこと、目印になるバオバブは市民が集う際の待ち合わせポイントとして利用されています。

 

バオバブに出会える場所

それでは、必ずバオバブに出会える場所をご紹介します!

マダガスカルのバオバブ街道

マダガスカルという国にバオバブの木が乱立する街道、並木道があります。旅人を魅了する観光地です。バオバブの木は荒野に一本ぽつんと生えていることも珍しくないのですが、ここでは道の両側に多くのバオバブが生育しています。絵本の中に迷い込んだようななんとも不思議な雰囲気を味わうことができます。

朝日×バオバブ、青空×バオバブ、夕焼け×バオバブ、月明かり×バオバブ

どのバオバブも一見の価値あり!この景色を見逃すわけにはいきません。私もまだ行ったことがない場所ですが、死ぬまでに必ず訪れたい場所にランクインしています!

南アフリカのバオバブバー

南アフリカのリンポポという地に、かつてバオバブバーがありました。え?過去形?そうなんです、実は2017年にそのバオバブの木は枯れてしまい、バーは閉店しました。ですが、かつてそんな神秘的なバーがあったという事実だけでも知っていただきたいです。

南アフリカのサンランドバオバブと呼ばれる巨大なバオバブの木は、樹齢6000年と言われていました。高さは22メートル、幹の外周は47メートルという想像を絶するサイズです。バオバブの木は樹齢が1000年を超えるあたりから幹の内部が空洞になります。その空洞を利用してバオバブの木の幹の内部にバーが作られたのです!

木の幹の中でバーを営むという斬新なアイデア、またその木が桁外れの巨木ということから、世界中から観光客が集まる大人気の場所でした。今はもうなくなってしまいましたが、木の幹の内部の空気やにおい、そこで飲むお酒、過ごすひと時を想像するだけで心が躍りませんか?

世界中の人々に親しまれたこの木はなぜ枯れてしまったのでしょう。人間が木の中に入り込んで勝手なことをしたせいだと言われたこともありましたが、科学者によると、アフリカ中のバオバブの木が同じような運命をたどっている背景から原因は不明なようです。

枯れてしまった木の冥福を祈りながら、今もなお生きているバオバブを守っていきたいですね!

小説『星の王子さま』

フランスのアントワーヌ・ド・サン・テグジュペリの小説『星の王子さま』を読んだことがありますか?このお話の中にバオバブが登場することをご存知でしょうか?

「良い植物の良い種と悪い植物の悪い種がある。土の中で静かに眠り、目覚めの時を待っている。初めは、恥ずかしそうに、愛くるしく、無垢な芽が太陽に向かって伸びる。それがラディッシュやバラならば、そのまま成長させよう。それが悪い植物だと分かったならば、すぐに取り除こう」

-星の王子さま-

星の王子さま一説です。悲しいことにこのお話の中では『バオバブ』=「悪い植物」として描写されています。

悪魔が根っこから引っこ抜いて逆さまに突っ込んだ木

と形容されることからも、バオバブは少々攻撃的な見た目を持つように映るのでしょう。それゆえ悪役に抜擢されてしまったのですね。無理もない話ですが、バオバブを愛するものとしてはやや悲しいのも事実です。

星の王子さまのお話自体はとても素敵な作品なので、こちらもまだ読んだことがない方は読んでみてください。バオバブが登場する場面を楽しみに待ちながら読み進めることをおすすめします!

バオバブが盆栽に?

一番身近にバオバブを感じる方法は『自分でバオバブを育てること』でしょう!実は日本で盆栽としてバオバブを育てることができます。

もともとはサバンナに生育する巨木であることから、もちろんアフリカで見られるあの姿を自宅に…というわけにはいきませんが、ミニチュアのバオバブを育ててみたい方におすすめです。

ただし時間がかかることは覚悟しましょう。鉢植えのサイズで鑑賞用のバオバブを育てるのは簡単ではありません。試行錯誤が必要ですし、手をかけ、愛情を注ぎ、育てる過程を楽しむ気持ちが大切です。

あのかわいいバオバブを自分の手で再現するなんて夢のようですね!

上野動物園

手っ取り早くバオバブの木を感じてみたい方は、東京の上野動物園に行ってください!バオバブのレプリカがあります。実物に比べるとかなり小さめなので臨場感には欠けますが、バオバブと一目でわかるシルエットとその独特な質感を味わうことができます。思う存分愛でてきてください。

 

おわりに

バオバブの魅力を感じてもらうことができたでしょうか。残念ながら日本には生息していない木なので、興味を持った人が自分から積極的に動くことでしか出会うことができない幻の木です。

世界にはこんなおもしろい形の木があるんだなぁ、そんな風にバオバブの存在を知っていてもらえるだけで、私はとても嬉しいです。いつかアフリカへ行く機会があれば、ぜひ本場のバオバブを堪能してくださいね!

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この"好き"を書いてる人

すくれ

世界を飛び回ることが大好き!40ヵ国以上を旅する中で大好きな場所、人、景色、食べ物など、様々な大好きを見つけてきました。「人生は大好きのコレクション」をモットーに生きています。

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