現代音楽を知ってほしい!表現自由な現代音楽のススメ

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みなさんは現代音楽を聴いたことがありますか?

今回この記事を書こうと思った理由は、”現代音楽がとても自由なものである"ことを伝えたいからです。

現代音楽は不協和音が続き、内容も理解し難いものが大半です。それゆえ、現代音楽自体を苦手になってしまう方が多いのです。

その一方、今までのクラシック音楽界では考えられなかったユニークな作品もあります。楽器の新しい奏法の発明や、楽譜が図形で表されたりもします。

筆者は、クラシックの格式張った概念を壊していく現代音楽が大好きです。

それまでの音楽にはなかった、不協和音が生み出す新鮮さと音楽の新しい可能性を知っていただけたら幸いです。

 

 

クラシックの時代区分について

はじめにクラシックがどのように発展してきたのかを簡単に説明します。

現代音楽に繋がるまで、長い長い歴史がありました。

西洋音楽史の時代区分は、大まかに以下の6つに分けることができ、

  1. 古代ギリシア
  2. 中世・ルネサンス時代
  3. バロック時代
  4. 古典派時代
  5. ロマン派時代
  6. 近現代

のようになります。

 

古代ギリシアは現存する資料も少なく、あまり耳にする機会がない時代かもしれません。この時代の音楽理論は多少の誤りがありましたが、中世・ルネサンス時代にも引き継がれていくことになります。

 

グレゴリオ聖歌の資料が残されはじめた中世・ルネサンス時代は、教会を中心に音楽が発展しました。グレゴリオ聖歌の楽譜は現在の五線譜と異なり、ネウマ譜と呼ばれるものを使っています。

 

バロック時代は教会と宮廷音楽の時代でした。

オペラが誕生した16世紀末頃をバロック時代の始まりとすることが多いです。かの有名なバッハやヘンデルがこの時代を生きました。

余談ですが、オペラと同じくして日本の歌舞伎も成立しました。

 

バッハの亡くなった1750年以降は古典派時代と区分されます。ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェンなどが活躍したのもこの古典派です。前半は宮廷音楽の全盛期で、音楽家たちは貴族や宮廷に仕えていました。フランス革命あたりから貴族たちの力が衰え、ブルジョワジーが台頭してくるので、音楽は徐々に民衆のものになっていきます。

 

ショパンやリストが生きた19世紀頃はロマン派と呼ばれ、その名の通りロマンチックな音楽が書かれました。サロンや家庭内でも音楽が演奏されるようになり、音楽家たちはピアノ教師やサロンでの演奏、指揮者、作曲で生計を立てていきます。

ヴィルトゥオーゾと呼ばれる超絶技巧をもった演奏者も現れました。



そして近現代

ロマン派の終わりから徐々に調性という概念が揺らいでいき、それがこの時代に繋がります。

作曲家たちは常に新しい音楽を模索してきました。

THE・現代音楽という感じのする12音技法(※)や、時代の最先端技術を駆使した電子音楽など、それまでは考えられもしなかった音楽が次々と発表されました。

 

現在もその流れは続いており、現代音楽はまだまだ成長を続けています。

 

(※12音技法は作曲法の一つで、一オクターブ内の音を適宜並べたものです。これによって調性から逃れた作品を作ることができます。曲をつくる際はそれを反行、逆行、逆反行、移行などして、パズルのように組み立てます。)

 

 

現代音楽の作品

項目別に筆者の独断と偏見で、比較的聴きやすい作品を選んでみました。YouTubeにアップロードされているものをご紹介するので、ぜひ聴いてみてください。

 

必聴!おすすめ現代曲

  • ストラヴィンスキー『春の祭典』(1913年)

ストラヴィンスキーは1882年に生まれ、1971年に亡くなった非常に重要な現代音楽の作曲家です。

『春の祭典』はバレエ音楽です。バレエ音楽と言われると、チャイコフスキーの『白鳥の湖』ような優雅なものを想像するかもしれませんが、この作品は違います。腰を曲げたまま飛び跳ねたり、輪になって行進したりと独特な動きをします。振り付けも複数あるので、ぜひ動画で見てください。初めて見るときは少し恐怖を感じるかもしれません…

 

  • 武満徹『ノヴェンバー・ステップス』(1967年)

日本を代表する現代音楽の作曲家、武満徹の作品です。

尺八・琵琶とオーケストラの異色の組み合わせなので、楽器だけ見ると「合わないのでは?」と思うかもしれません。しかしうまく調和しています。

勢いある尺八の息遣い、琵琶の撥さばきが粋で心にグッとくる一曲です。



カッコいい現代曲

  • オリヴィエ・メシアン『幼子イエスに注ぐ20の眼差し 第10番 喜びの精霊の眼差し』(1944年)

メシアンは1992年に亡くなった比較的最近の作曲家です。音楽家だけでなく、鳥類学者としても活動しました。

この曲は拍子がなく、ずっと不協和音が続きます。それでもなぜかすっきりして聞こえ、低音と高音のコントラストがとてもきれいな曲です。

 

ちなみに筆者が現代音楽に興味を持ったきっかけは、メシアンの『世の終わりのための四重奏曲』です。こちらの曲は第二次世界大戦中、収容所内で書かれたもので、題名の通りこの世の終わりのような虚脱感がします。

 

おもしろい現代曲

  • ジョン・ケージ『4分33秒』(1952年)

ケージの作品の中で最も有名な曲の一つです。詳しくは実際に聴いてみてほしいので長くは語りません。耳を澄まして音を聴いてくださいね。

 

  • ジョン・ケージ『プリペアド・ピアノのためのソナタとインターリュード』(1946‐48年)

プリペアド・ピアノというは、ピアノの弦に物をはさんだり巻きつけたりして音を変化させたもので、これを発明したのもケージです。

筆者は実際にプリペアド・ピアノを触ってみたことがあるのですが、とても不思議な音が鳴ります。物によっても鳴る音が変わってきます。

ホールやスタジオでは、ピアノの調律が狂ってしまうのでなかなかできません。

 

  • スティーブ・ライヒ『振り子の音楽』(1968年)

まだご存命の作曲家です。

スピーカーと吊り下げたマイクで演奏されるこの曲。マイクを前後に振って、鳴る音を楽しみます。Youtubeにも動画があるので、ぜひ聴いてみてください。

 

これらは音楽と呼んでいいのか疑問に思うかもしれません。しかし、『4分33秒』には楽譜があり、『振り子の音楽』はミニマル・ミュージックに分類されるれっきとした音楽なのです。

 

楽器の限界を広げた現代曲

  • 伊藤弘之『サラマンダーII』(1995年)

ソプラノリコーダーのために書かれたこの曲。リコーダーってこんなこともできる楽器なのか!と驚くでしょう。鋭い音色や丸い音色、激しく行き来する音形やリズムなどなどただただ圧倒されます。今まで持っていたリコーダーのイメージを大きく覆される一曲です。



作曲法が興味深い現代曲

  • ヤヌス・クセナキス『メタスタシス』(1954年)

クセナキスは2001年に亡くなった音楽家で、建築家でもありました。

この曲も含め作曲に数学を用いているのですが、そのきっかけとなったのは「かっこいい現代曲」で紹介したメシアンなのです。

この曲の楽譜は図形のようになっていて、視覚的に音の行方がわかります。また、クセナキスの他の作品では線と丸と強弱・速度記号などのみで表された楽譜もあります。Youtubeに楽譜付き演奏動画もあります。

 

もし現代音楽に興味を持っていただけたら、THE・現代音楽である12音技法によって書かれた作品もぜひ聴いてみてください。パズルのようになっているので、楽譜を読める方は音を追いながら音楽を聴くのも楽しいですよ!

おすすめの作品はアントン・ヴェーベルンの『子供の小品(Kinderstück)』です。演奏時間も1分程度で、12音技法がわかりやすい作品です。

 

 

まとめ

ご紹介したものはほんの一部にしかすぎませんが、他にも魅力的な現代曲はたくさんあります。

現代音楽は意外とおもしろいのです!

作品を聴いて、現代音楽の自由さやおもしろさに気づいていただけたら幸いです。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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